長く持ち続けられない。楽器を構えると体が痛い。

“姿勢”は、楽器を演奏するあらゆる要素と密接に関わってきます。私にとっても、永遠のテーマの1つと言えます。とても大切なことですが、それと同時に非常に繊細な部分でもあります。背筋をのばす、頭をあげる、など言われることもありますが、文字上で、この姿勢がいい、というのは、あまり正しくないように思います。一人ひとり身長も体格も違います。つまり、人に合った姿勢、人に合った構え方があると思います。私にとっていい姿勢が、皆さんにとっていい姿勢とは限りません。

ですから、こうして文字にすると、言えることは限られてきてしまいますが、大切なのは1番楽な姿勢で吹いてほしいということです。楽、といっても、楽器は持ち上げなければならないし、ただ脱力するだけでは、楽器は吹けません。フルートを吹く、つまり息を出すにおいて、楽な姿勢を見つけてみてください。どんな姿勢の時により長く、強い息を吐くことができるか。どんな姿勢のときに楽器の重さを逃がすことができるか。バランスをとって試行錯誤する必要があります。また、姿勢は耐久力にも関わってきます。長くフルートを持ち続けられる姿勢、についても考察する必要がありますね。

フルートを始めたての頃についた癖は、その後ずっとついて回ることになります。自分に合っていない奏法のまま続けてしまうと、本来の自分にとっての正しい姿勢を見つけられなくなってしまいます。人に言われたからこう、と無理して型に当てはめるのではなく、痛いと思ったらすぐに休んで、痛くない持ち方を探しましょう。

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