フルートを学ぶ高校生のみなさん!

音大受験には、どんなエチュードを学習していたらいいのか、コンクールではどんなエチュードが課題になるのか。今のペースで進めていいのか、不安はありませんか。

今日は、私が高校生の時に練習していた、そしてあの頃に学習しておけば良かった…と思う教則本とエチュードをご紹介します。

フルートの基礎を学ぶ教則本

高校生でフルートを学習するみなさまにとっておきの3冊をご紹介します。ここには書きませんが、モイーズの「ソノリテについて」とタファネル&ゴーベールの「17のメカニズム日課大練習」は言わずもがなです!1つ前の【中学生向け】の教則本で紹介しているので、まだ持っていない人はこちらもご覧ください。

ライヒャルト「7つの日課練習Op.5」

ほとんどのメロディは、スケールと分散和音で構成されています。

この「7つの日課練習Op.5」は、音階、様々な種類の分散和音、そして半音階を全調に渡って書き記されています。よって、指の滑らかさとスピード、調性感、和声感を養うことができます。指はもちろん、それだけにとらわれず、吐く息のコントロール、ブレスのコントロール、アーティキュレーションのコントロール、音の均一性に気をつけて学習してください。

グラーフ「フルート テクニックの総点検」

今も現役で活躍される、ペーター・ルーカス・グラーフの基礎練習です。「呼吸」「アンブシュア」「指1」「音階とアルペッジョ」「色々な音域1」「アーティキュレーション」「音」「指2」「色々な音域2」「指3」の項目からできています。

序文の1文目に書かれている「あらゆるテクニックの意義と目標は全て良い音楽を作ることです」のお言葉は、いつも私の心の中に残り続けています。どんなに難しいテクニックを身につけようと、演奏は技巧のためにあってはいけないと当たり前のことに気がつかせてくれます。

モイーズ「フルートのための練習曲と技術練習」

意外にもあまり知られていないかもしれませんが、この1冊は、私の大のオススメです。

特に低音域におけるソノリテ、そして正確な音高、スラー、楽器のテクニックなどについて触れられています。序文には、「急速に上達し、新たに身に付けた技術を維持することにより、あらゆる技術上の問題点を容易に解決することができるようになるはずである。」と書かれています。

最初の課題から、なかなか思うように進むことができず、「イィぃぃ」となったりもしましたが、メトロノームを使って、確実に、正確に練習すると、みるみるうちにできることが増えていきます。

騙されたと思ってお試しください!

 

フルートの学習を進めるエチュード

音楽大学の受験曲や、コンクールの課題になりやすいものは、それだけ音楽の表現と技術を必要とされる曲、ということです。良いエチュードは、音楽性もテクニックも育ててくれます。苦しみながらも、曲の良さを味わって学習しましょう。

ケーラー「35の練習曲 Op.33 第2巻」

中学生向けのページで1巻を紹介しました。この続きとなりますが、音楽性、テクニックともに格段に難しくなります。メロディやハーモニーの複雑さも増しますが、より「歌」を感じる部分も多いです。こなさなければならないエチュード、として終えてしまわず、心を込めて演奏してみてはいかがですか。

また、3巻も存在します!高校生のうちは、やるべきエチュードがたくさんあるので、もし余裕があれば3巻にもチャレンジしてみてください!

 

アンデルセン「24の練習曲Op.21」

デンマークに生まれ、フルート奏者、作曲家、指揮者として活躍しました。彼は、フルートのために重要なエチュードをいくつも、そして美しい演奏会用曲を書き残してくれています。とても美しい曲であると同時に、難しいパッセージも登場するので、コンクールにもよく取り上げられる1冊です。モイーズが、ある練習曲の序文にこう記しています。『パリ音楽院での学生時代のレッスンのとき 「ピアニストはショパンのエチュードを、我々フルーティストは、唯一この特権をアンデルセンに与えることが出来よう」 とタファネルが常に彼の功績を称賛していた。』

私たちにとって、いつでも色あせることのない名曲揃いのエチュードです。

 

フュルステナウ「24の練習曲 OP.125(音の花束)」

ベームが楽器改良をしたまさにその時期、この音の花束は誕生しました。多くのフルート奏者がこのエチュードに接し、このエチュードに育てられたとも言えるでしょう。トリルやターン、モルデントが多用され、各曲の冒頭や結尾ではカデンツァが華々しく演奏されます。確かな演奏技術、豊かな音楽性が求められ、光るセンスも必要になります。

フュルステナウの曲にはH管も多用されますが、モイーズ校訂のLEDEC版ではこのHはオクターブ上に書かれています。

 

以上3冊を取り上げましたが、ベームの「24のカプリスOp.26」「12の練習曲Op.15」、ジャンジャンの「近代練習曲」ドンジョンの「サロンエチュード」なども学習しました。

 

最後に

ショパンのエチュードが演奏会で取り上げられるように、フルートのエチュードにも素敵な曲はたくさんあります。ついつい、この1曲を完成させて次へ進まなくては、と思いがちですが、作曲家の素敵な世界を感じながら、学習してください。

また、今回ご紹介したアンデルセンのエチュードの演奏を、Youtubeにアップしていますので、よろしければお聞きくださいませ。

こちら

大人になってから練習しなおしたエチュードは、また違う味わいがありました♪

(きっと10年後も、今日を思ってまたそう感じるのでしょう!笑)

 

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