まず、自分がフルートを吹く中で、1番“いい音”と思える音を探してみてください。

例えば、塞ぐキーが少ないHの音。あるいは、たくさんのキーを塞いで出す、中音のDの音。

自分の1番得意な音を使って、今の自分が出したい音を明確にイメージして、息を出してみてください。澄んだ音、どっしりした音、潤った音…その音は、色んな言葉を使って表すことができるかもしれないし、言葉では言い表せないけれど想像上で響いているのかもしれません。その理想の音に限りなく近づいた音を鳴らせたな、と思ったら、スラーのまま、隣の音も吹いてみてください。それを隣へ、隣へと繰り返し、音域を広げていきます。

長い音が美しく思えるたびに、それをまた同じように響かせるためにすばやく息をとり、同じ音色で次の音を得るように努める。同じ音色で次の音を得て進んでいけば、最初に見つけた1番いい音を、全音域で出せるようになります。

音色は1種類ではありません。いろんな音のパレットを使って表現の幅を増やしていきましょう。

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